■創立50周年
当協会はおかげさまで2025年で創立50周年を迎え、去る2025年6月1日、創立50周年記念行事として世界的建築家の坂茂氏お招きし金剛能楽堂にてご講演いただきました。また同日、京都ブライトンホテルにて祝賀会を開催いたしました。坂茂氏の講演ではバイタリティとユーモア、建築に対する情熱に感銘を受けた方も多かった事と思います。また、祝賀会での歴代会長による当時の思い出話は、これまでの歩みを振り返るとともに今後のさらなる飛躍を誓うひとときとなりました。昨年の春から50周年特別委員会の山領委員長を筆頭に準備に携わっていただいた委員会の皆様、ご協力いただきました正会員、賛助会員の皆様に心より感謝申し上げます。またブース出展をはじめ、広告にご協賛いただきました皆様に重ねて御礼申し上げます。
■設監協会の活動と建築設計業界
さて、当協会の活動状況といたしましては、例年通りの活動をより精力的に行いました。京都府、京都市各課との意見交換や各種建築セミナーの開催、若手所員同士の交流会、メーカー等賛助会員による企業PRなど、実践的な活動を通して自己の研鑽や交流を行いました。昨今の建築設計業界を取り巻く状況は、米国関税政策による物価高騰もあり建設コストが高止まりしています。建設現場の職人不足と相まって、我々の設計監理業務に影響が出ています。BIMやAIなど最新技術への対応、人材確保や賃金上昇圧力など、我々設計事務所の運営は難しい状況が続いていますが、この先の未来への変化を前向きに捉え着実に乗り越えていける強い組織であり続けたいと願っています。
■次代に向けて
仏道に『初発心』という禅語があります。初心の気持ちで事を起こす大切さを説く言葉ですが、行動は最初だけでなく何度も繰り返すことが大切とされています。個々の情熱や志を胸に新しい事に挑戦する風土の醸成、若い世代が力を発揮できる環境づくりに邁進していく所存です。
組織のさらなる発展と繁栄のため、今後とも変わらぬご支援・ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人 京都建築設計監理協会 会長 若野 豪宏


